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2024/12/04
シュタイナー学校の1年
アドベントの季節
クリスマスシーズンになると、街はイルミネーションやクリスマスの飾りで華やかになります。クリスマスに向かう4週間の準備期間のことをアドベントといい、シュタイナー学校ではこの期間を光の季節を静かに待つ時間として大切にしています。アドベント期間の学校や家庭の様子を保護者の視点でお伝えします。 アドベントの準備 11月に入ると低学年の保護者を中心にアドベントの準備が行われます。蜜蝋でろうそくを作ったり針葉樹でクランツ(リース)を作ったり、針葉樹の香りが漂う中、楽しく会話をしながら手を動かし心を込めて作ります。クランツを作るには針葉樹の束をワイヤーで力強く巻く作業があり、意外と力が必要です。私も初めて作った時はワイヤーを巻くのに苦労しましたが、完成した喜びはひとしお。作り方は毎年下の学年に大切に引き継がれています。出来上がったクランツは各教室に置かれ、アドベントの準備を整えます。 りんごろうそく 1,2年生は第一アドベントの日にりんごろうそくを行います。りんごろうそくとは、ろうそくのついたりんごを手に持ち針葉樹で作ったうずまき状の道を歩いて行き、うずの中心にあるろうそくから自分のろうそくに火をも…
2024/11/25
京田辺ぐらしの1年
京田辺ぐらしの秋と冬
京田辺で暮らす1年って、どんな感じでしょうか? 京田辺は自然豊かなまちですが、京都へも奈良へも約30分でいける立地にあります。生活してみると、京都と奈良のいいとこ取りができる楽しさがあります。少し広く捉えて京田辺ぐらしの秋と冬をご紹介します。 京田辺は薪能発祥の地? 京田辺といえば一休さん。一休さんの寺として親しまれる一休寺では中秋の名月のころに薪能が催されます。一休禅師は能の名人・金春禅竹と親しく、実は一休禅師もお能の作品を残しています。 今は全国で催される薪能ですが、一休寺のある薪村で始まったことが名前の由来とも。薪は能楽5流派のひとつ金春流発祥の地でもあります。9~10月は奈良・興福寺をはじめ、各地で薪能があります。 実りの秋、文化の秋 秋は井手町や城陽市の果物狩りが人気です。栗、柿、みかん、ぶどうなど、クラスレクリエーションで果物狩りに出かける学年もあります。 我が家は京田辺特産のえび芋を楽しみにしています。えび芋は、京都の料亭でもつかわれる高級食材ですが、京田辺ではJAの直売所で気軽に買えます。えび芋を食べるたびに京田辺に住んでいてよかったと思うほど毎年心待ちにしています。 …
2024/11/07
本紹介
本紹介「マンガでやさしくわかるシュタイナー教育」
我が子を育てるうえで大切なことってなんだろう。本屋や図書館に行けばいろんな教育にまつわる本があって、いろんな教育法があります。みんなそれぞれ良さそうだけど何を指針にしたらよいか分からない・・・。娘が小さい頃、よくそんなことを思っていました。多忙な子育て世代、たくさん本を読む時間もなかなかとれない。でも子育てするうえで軸になるような考え方があればいいな。いつもそんなことを思っていました。シュタイナー教育って何だろう?私がしたい子育てって?もしそんな風に思われる方がいたら、こんな本はいかがでしょうか。 「マンガでやさしくわかるシュタイナー教育」 この本は、小学校教員である主人公がシュタイナー学校へ見学に行ったことをきっかけにシュタイナー教育を深く学んでいく物語です。神奈川県にあるシュタイナー学園の協力を得て作られた本でマンガと文章で構成されており、物語と関連づけながら読者の目線に立ってわかりやすくシュタイナー教育やシュタイナー学校について学べるようになっています。独自の科目があったり、8年間一貫担任制やクラス替えのないことはシュタイナー学校の大きな特徴です。それにはどのような意味があるのか…
2024/10/25
シュタイナー学校の1年
京田辺シュタイナー学校の秋と冬
京田辺シュタイナー学校で過ごす1年って、どんな感じでしょうか?季節の花と音楽と祝祭に彩られた1年を保護者目線でご紹介します。 行事いっぱいの秋 新学期。秋はどの学年にとっても忙しい季節です。 2年生は、ミカエル祭の劇の練習や衣装づくり。3年生は家づくりが始まり、初めてノコギリやカナヅチを使う少し緊張した声が聞こえてきます。世界史でギリシアを学んでいる5年生は、古代オリンピック競技会があります。6年生は和太鼓練習が始まります。7年生以上は、秋祭りでどんなお店を出そうか相談が始まります。10年生はシェイクスピア悲劇の発表会があります。12年生は卒業プロジェクトの最初の山場である中間発表。 学校中に音楽と熱気があふれ、教室の一角には大きなドラゴンの頭やお店の看板などの作り物が積まれています。 1年生が竹のやぐらを立てる収穫祭、保護者もたくさんのお店を出す秋祭りが終わると秋休みです。 (子どもの成長の節目となる大切な行事ばかりで、保護者ブログにたくさんの記事があります。ぜひそちらもご覧ください。) 心静かに過ごす12月 12月になると、ホール入口に直径1mほどもあるリースとクリスマスツリーが飾…
2024/09/26
保護者活動
今年もやります!父親たちの井戸端会議
毎年10月におこなわれる秋祭り。その名物企画のひとつに育ちつつあるのが「父親たちの井戸端会議」です。「学校の雰囲気がよくわかる」「お父さんたちの本音が聞ける」と好評です。 2023年度の秋祭りでは「移住」と「編入」がテーマの「父親たちの井戸端会議」が行われました。「編入」がテーマの座談会の様子をご紹介します。 どのように編入を決めましたか? 校舎を見て「ここだったらいいかな」 飯島さん:会社員として、ずっと東京で勤務していましたが、大阪に異動になり単身赴任していました。帰るたびに、妻と息子とで大阪に来るかどうか家族会議をしました。妻は大阪へ来たいというのですが、息子は中学2年で部活の友達もいるので引っ越しは絶対に嫌だと。 シュタイナー学校のバザーやOBトークセッション、体験授業などに参加して学校のことがだんだんわかってきたので京田辺シュタイナー学校に息子を連れてきたら、息子が校舎を見ながら「ここだったらいいかな」と言ったので引っ越してきました。編入して3年経ち、いま息子は12年生ですが、よかったと思っています。 掘り下げて勉強することが好き 磯貝さん:この4月に9年生(中学3年生)で編…
2024/09/06
シュタイナー学校の一年
秋祭り!今年も和太鼓の練習はじまりました。
和太鼓にこめられた怒りと悲しみ 親と教師でつくる本校。保護者は様々な役割を分担してクラスを支えます。中でもクラス行事をサポートする行事係は、行事に向かう子どもたちの様子を近くで見ることができます。 6年生の行事係の仕事は秋祭りの和太鼓のサポート。練習会場の予約や太鼓の運搬車の調整などをします。私は6年生で初めて行事係になりました。ある日、子どもたちの和太鼓の練習を聞いていると、急に鬼気迫る音が聞こえてきてゾクッとしました。それまでの演奏とはまったくの別もの。あとで聞くと、その日は先生が三宅太鼓の由来を話してくれたそう。 楽しい祭り太鼓とは雰囲気がちがう佐渡島の三宅太鼓。佐渡島には、無実の罪などで島に流された流人が多く住んでいました。そうした人たちの怒り、悔しさ、やるせない悲しみ、そうした気持ちが三宅太鼓には詰まっている。その話を聞いた直後の演奏は、子どもたち自身が驚くほど気迫に満ちた演奏でした。 何を込めるかで音は変わる。「打つのではなく、打ち込む!」と練習を重ねてきた和太鼓に命が通った瞬間でした。 6年生が和太鼓に取り組む理由 6年生は夏の終わりから和太鼓に取り組み、10回ほどの練習…
2024/08/05
おうちでの過ごし方
お家での遊び方 〜9歳おとこの子〜
息子はひとりっ子。幼い頃は身体が小さくて人見知りがとても強かったので、親として手を替え品を替え「遊ばせてあげなくちゃ!」と一生懸命だったのを思い出します。 そして森や木のおもちゃに囲まれた幼稚園で育ったのち本校に入学しました。 親の心配をよそに、4年生になった現在は生き物大好き!工作もお絵描きも折り紙も好き!走り回ることも歌うことも大好き!というやりたいことがたくさんある子に成長しました。 そんな息子の家で過ごすお気に入りの場所は「庭の木の上」です。 するすると木に登って、虫や鳥を観察したり、友達を招いて枝に座ってオヤツを食べたりと、まるで自分の部屋のように楽しく過ごしています。 「木の上は風が気持ちいいねんで!」と言う息子。葉の変化や空の様子などから季節の移ろいを感じたりと学びにもつながっている…かな? 発想は無限大! ある日の遊びでは「ママー!これ使っていい?」と、引っ張り出してきた布きれで扮装して、友達とともに忍者に変身!近くの斜面を駆け回りました。 ご近所さんからは「元気な忍者さんやねー!頑張れー!」とエールをいただいたり「昔の子どもはみんなこんな遊びばっかりしてたのよ〜」と、…
2024/07/22
入学・編入学の理由
あたたかな関わりの中で
偶然?必然?シュタイナー教育と出会う ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ子どもたちが生まれた当時、私たち家族は夫の赴任先である千葉に住んでいました。その社宅のマンションから歩いていける場所にシュタイナー教育をとりいれた子育てサークルがありました。子どもたちは季節のわらべうたを歌い、ぬらし絵を楽しみ、木のおもちゃやお散歩に親しみながら育ち、母の私は手しごとをしたり、シュタイナーの学びを少しずつ重ねてゆく日々の中、夫の転勤で奈良に戻ることになったのは、2019年春のこと。長男の小学校入学の年でした。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ こんな学校に行けたら!京田辺シュタイナー学校と出会ったけれど 長男が通うことになった小学校は、活気があり、先生も熱心な良いところでした。でも、今から思えば、みんなと一緒のスピードを求められるのが、何ごともゆっくりな長男には少し、しんどかったのかもしれません。そんな時、千葉のサークルでご一緒だった方が、京田辺シュタイナー学校に行く、と引っ越されたのを思い出し、その年のバザーに遊びに行きました。「こんな学校に行けたら!」心底、思ったのを覚えています。その…
2024/07/08
メディア
「メディアのない環境」は親と子への贈り物
メディアとゆっくり出会うって本当? 本校への編入を検討していた時、シュタイナー教育に関するいろんな噂を聞きました。「シュタイナー学校では〇〇が禁止らしいよ」という内容がいろいろあり、「我が家は大丈夫かな?やっていけるかな?」と不安にもなりました。多くの内容が誤解を含むもので、そうした情報に振り回されてシュタイナーらしい服(?)を急いで買ったことも今では笑い話です。 そんな中で、一定の年齢までテレビやパソコン、スマホ、ゲームなどメディアのない環境を子どものために整えるというのは本当でした。「みんな本当にしているのかな?」と色んな保護者に聞いてみましたが、むしろ、その環境を子どもにプレゼントしたくて本校を選んだ家庭もあるほどでした。 なぜ、メディアとゆっくり出会うの? メディアとの出会いに慎重な理由はたくさんあり、入学してから学んでみるのも面白いと思います。キーワードをあげると、「想像力」が「創造力」になる、「イメージする力」が「意志」や「思考力」を育てる、受け身ではなく「自分が生み出す喜び」を育てるなどなど。 「一日30分くらいは、いいんじゃない?」と思っていた入学前の私がハッとしたのは…
2024/06/24
保護者活動
父親たちの井戸端会議(移住編)
2023年度の秋祭りでは「父親たちの井戸端会議」が行われました。 そのなかで「移住・引っ越し」がテーマの座談会の様子を抜粋してご紹介します。 みんなが移住・引っ越し経験者 佐藤さん:8年の佐藤です。横浜生まれで、ずっと横浜に住んでいたんですけど、原発事故があったので西の方に引っ越そうとまず奈良に引っ越し、息子のシュタイナー学校編入に合わせて奈良と京都の県境・高の原に引っ越しました。 山嵜さん:1年の山嵜です。出身は東京なんですけど、若い時にあちこち旅をしている中で沖縄にたどり着いて、沖縄で15年くらい暮らしました。そこでシュタイナー幼稚園に出会い、3歳ごろから息子を通わせました。小学校に上がる時に日本中のシュタイナー学校を探す中で京田辺シュタイナー学校を知り、シュタイナー建築の校舎にひかれて移住してきました。 引っ越すときに葛藤や問題は? 山嵜さん:沖縄にずっと根を下ろすつもりだったんですが、シュタイナーに出会って人生が大きく変わって。雑誌で沖縄の首里のシュタイナー幼稚園を紹介する記事に出会ったのが最初です。こんな世界があるんだったら自分がここで育ちたかったな、と心の底に響きました。迷…
2024/06/24
京田辺ぐらしの1年
京田辺ぐらしの春と夏
「京田辺ってどこ?なにがあるの?」と調べて「なにもないかも?!」と驚いた日から早4年。こんなに京田辺が好きになるとは正直なところ思いませんでした。 京田辺の好きなところは、日本古来の花鳥風月や四季のリズムが身近に感じられるところ。京都へも奈良へも約30分で行けるところ。そして、実は文化的にもディープなおもしろさがあるところ。 一見しただけではイメージが湧きにくい京田辺ぐらし。生活してみると、奈良や宇治もパンを買いに行ったり、ランチに行ったりする生活圏という感覚なので、少し広く生活圏をとらえて京田辺ぐらしの春夏秋冬をご紹介します。 京田辺の春は2月から 京田辺の春は、京都より少し早く訪れます。このあたりは梅の産地でお庭や畑にも梅の木がたくさん植わっているので、2月にはあちこちで紅白の梅が咲き誇ります。 ウグイスが鳴きはじめると梅見の季節。京都府最大で1万本の梅が見られる青谷梅林へは自転車で行けます。 京都や奈良の節分行事も気になります。どちらも30分ほどで行けるのですが、我が家は京都の吉田神社が定番です。 3月は、たけのこ三昧 朝堀たけのこののぼりがあちこちで見られるようになります。焼き…
2024/06/05
おうちでの過ごしかた
お家での遊び方~8歳おんなの子~
お家で何して遊ぶ? 我が家は近所に年の近い子がおらず公園なども少し遠い場所にあり、一人っ子の娘は比較的一人で家の中で遊ぶことが多いです。お家でどんな風に遊んでいるか紹介したいと思います。 手を動かす、作る遊び 娘はもともと手を動かし何か作るのが好きな子です。 小さいときから、紙や段ボールで工作をしたりするのが好きで、作るのに熱中するタイプでした。 学校に入学してからは、クラスの中で折り紙ブームがあり、娘ももれなく折り紙に夢中になりました。男の子はかっこいい鳥や恐竜、女の子はお花や動物を折ったりして、多面体にハマる子もいました。クラスの折り紙上手な子から刺激をもらい、最初は折り目もきちんと合わせられなかった娘が今では親の私よりも速く、きれいに折れるようになりました。 折り紙の他に学校の手仕事の授業で学んだ編み物で、コースターを編んだり、羊毛人形を作ったり、家族の誕生日が近づくと、小物入れやお誕生日カードを作ったりする姿も。布や段ボールを使って秘密基地を作って、自分だけのスペースで楽しそうに過ごしていることもあります。 8歳の今はお絵描きに夢中。小人が住んでいる街を描いたり、かわいい女の子…
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