京田辺シュタイナー学校で過ごす1年って、どんな感じでしょうか?季節の花と音楽と祝祭に彩られた1年を保護者目線でご紹介します。
新学期。秋はどの学年にとっても忙しい季節です。
2年生は、ミカエル祭の劇の練習や衣装づくり。3年生は家づくりが始まり、初めてノコギリやカナヅチを使う少し緊張した声が聞こえてきます。世界史でギリシアを学んでいる5年生は、古代オリンピック競技会があります。6年生は和太鼓練習が始まります。7年生以上は、秋祭りでどんなお店を出そうか相談が始まります。10年生はシェイクスピア悲劇の発表会があります。12年生は卒業プロジェクトの最初の山場である中間発表。
学校中に音楽と熱気があふれ、教室の一角には大きなドラゴンの頭やお店の看板などの作り物が積まれています。
1年生が竹のやぐらを立てる収穫祭、保護者もたくさんのお店を出す秋祭りが終わると秋休みです。
(子どもの成長の節目となる大切な行事ばかりで、保護者ブログにたくさんの記事があります。ぜひそちらもご覧ください。)
12月になると、ホール入口に直径1mほどもあるリースとクリスマスツリーが飾られ、アドベントシーズンの始まりを告げます。各教室にもリースが飾られ、針葉樹と蜜蝋のいい香りが漂います。
家では子どもたちが美しいメロディを口ずさみ始めます。私はこの時期の静かで穏やかな時間が大好きです。息子の歌う澄んだメロディにそっと耳を傾ける時間は幸せそのものです。
冬休みが始まると、教員のクリスマス生誕劇の稽古が本格的に。子どもたちは、自分の担任が何役で出るのかとワクワクしながらホールに集まります。観劇後は、劇中の歌を口ずさんだり、ひげと帽子で顔が隠れているクリスプス役が誰だったのか当てっこしたりしながら、温かい気持ちで帰ります。
新年最初の登校日は、全校で近所の酒屋神社へ初詣に行ったあと、七草がゆをいただきます。
翌日は6年~12年生の百人一首大会。6年生は初参加ですが、春から古典の時間に百人一首の世界に浸り、放課後も毎日のように練習しているので例年なかなか健闘するようです。今年も1部リーグは12年生が制しましたが、2部リーグは6年生が優勝したそう。
12年生は、1月末の卒業プロジェクト提出日まで最後の追い込み。12年生保護者は、見守ることしかできない落ち着かない日々が続きます。
2月には節分の豆まきがあり、7年生が鬼になって教室を回ります。太鼓を打ち鳴らしながら手作りの鬼の面で「うぉ~!」と教室に入ってくるので、6年生になってもドキドキするよう。中には鬼ヶ島へ連れ去らされるのを楽しみにする強者もいるようです。
12年生の卒業プロジェクトの発表や展示が始まると、子どもたちは家でも作品について話すようになります。高学年になると12年生に憧れて「卒プロ何する?」と友だち同士で話すことも。楽しみにしている保護者も多く、集まるとついつい卒プロの話に。数日かけて全作品を熟読する保護者も少なくありません。
全学年の学びの一部が見られる年例祭が終わると、いよいよ12年生の卒業セレモニー。たくさん遊んでもらった1年生から保護者までが一緒になって長い長い花道をつくり、晴れやかな笑顔の卒業生を見えなくなるまで見送ります。
京田辺シュタイナー学校の一年は、担任や専科教員のあたたかい言葉がつまった「かがやき」(手紙と詩による成長の記録)を受け取って終わります。親も子も次の学年への期待をふくらませて春休みを迎えます。
<7年保護者>