「ストンとした感じにしようと思うねん。
自分で型紙作るから。」
と7年生の娘。
そう言えば、手仕事の先生から「ズボンを作るので布と糸を用意して下さい」というお便りが来ていました。
娘が言っているのは、そのズボンのことでしょう。
子どもをシュタイナー学校に入れる時に、少し心配したことがありました。
それは「手仕事」の授業があること。
実はわたしは手仕事が大の苦手。
子どもが学校で習う手仕事について、「もし親のわたしに尋ねてきたらどうしよう?」と思ったのでした。
しかしその心配は全く杞憂に終わりました。
頼りない親に何か尋ねることは一度もなく、先生や友達に教えてもらいながら、いつのまにか親よりはるかに手先の器用な、手仕事好きに育ちました。
7年生になって初めて、手仕事の授業に機械が登場します。
それもちょっとしたコツが要ると思われる、あの足踏みミシンです。
電動ミシン全盛の時代ですが、本校ではあえて足踏みミシンを使います。
「ミシンどう?」と尋ねてみました。
「難しいねん」という返事を予想していたところ、娘は一言「面白い」。
なるほど、そうですか。
お便りにあったズボンは、その足踏みミシンで縫うのです。
おまけに型紙も一から作るのだそうです。
娘はストレートなラインのズボンを作ろうと考えているらしい。
娘が布屋さんで選んだ布は、ベージュ色の木綿生地でした。
「何にでも合う色にしようと思う。」とのこと。
作ったズボンを自分のワードローブにしっかり組み込むつもりのようです。
わたしが学生時代、家庭科で作ったワンピースもスカートも、結局しまい込んで身につけずじまいだったのとは、えらい違いです。
さて、どんなズボンが出来上がるでしょう。
何にせよ、親のわたしが作るより余程素敵なものになることだけは、間違いなさそうです。
k/k