3年生 生活科始まる!

シュタイナー学校の授業の特徴として、
3年生から始まる「生活科」があります。この「生活科」とは・・・?!


3年生になった息子は、学年が一つ上がることよりも、
この「生活科」が始まることをなによりの楽しみにしていました。

「今日はな、人参の種を一粒ずつ蒔いたんやで。」
(みなさん、人参の種ってご存知ですか?
ほんとにほんとに小さいんです。
種の袋の裏には「すじ蒔き」と書いてあるくらい。
一粒ずつ蒔くなんて。私はビックリ!)

「今日は、きゅうりの苗を植えた。」

「お母さん、とうもろこしの種ってな、とうもろこしなんやで。
でも普通のはな、赤とかの色がついているんやって。
でも僕らが植えたのは色はついてないんやで。」

と、まるでちっちゃな植物博士のよう。


また別の日には、白い端切れ布に植物のたたき染めをしたり、
よもぎを摘んで「よもぎ団子」を作ったり、
ひつじのお世話や毛刈りをしたり、
本当に毎回とても楽しみにしています。

これからの一年をかけて、家を作ったり、お米を収穫したり、
文字通り生活(衣食住)に即した授業が行われます。


では、なぜ3年生で「生活科」なのか、
『小学生と思春期のための シュタイナー教育』より抜粋します。

~3年生くらいになると、子どもたちは大きな内的変化を
体験します。自分とまわりの世界との一体感から抜けだし、
自分を世界の中に存在する「個」として感じるようになるのです。
それは、それまで疑いもせずに安心しきっていたまわりの
世界から切り離されてしまうことを意味します。
子どもは突然、世界から切り離された孤独感や不安感を抱き、
不安定な状態に陥ります。(中略)
子どもたちは生活科の内容を通して、人間が地に足をつけて
生きていく営みの原体験をします。人間が手を使ってどのように
周囲の世界に働きかけてきたかを実感し、
また実際に自分たちも仕事を体験することにより、
自分の手を通して切り離された世界との間に
再び関係を築いていくのです。~



そういえば、うちの子も最近イライラしたり、
感情を爆発させたりするようになったなぁと思います。
彼の中では大きな変化があり、彼なりに闘っているのかなと思うと、
そのイライラにも「がんばれ!」という気持ちになります。
(いつもではありません・・・。巻き込まれてしまうことも多々あります。)

そんな葛藤を経て、世界と対峙していくのだなと思うと感慨深く、
またこの教育の奥深さを実感します。

:y…k:


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