冬至が近づき暗くなる時間がだんだん早くなり、
温かいぬくもりや、明かりが恋しくなる季節です。
本校では毎年クリスマスの4週間前から始まる
アドベントにちなんだ行事があります。
「アドベントガーデン」と呼ばれているその行事の日だけは、
いつもは行くことはない日曜日に、
しかも夕闇の中を子どもたちと一緒に静かに学校へと向かうのです。
それだけでも特別な感じがします。
学校に着いても、校舎はほとんど闇に包まれていて、
唯一、かすかに明かりがもれるのは2階のホールだけです。
ホールには、常緑樹の枝で作られた
大きな渦を描く小路が子どもたちを待っています。
そして、渦の中心には大きなローソクが置かれ、火が灯されています。
時が来ると、子どもたちは一人ずつ先生から名前を呼ばれ、
りんごの真ん中をくりぬいた穴にローソクを立てた
「りんごローソク」を渡されます。
りんごローソクを手に、子どもは緑の小路をたどって進み、
中心のローソクから自分のりんごローソクに火を灯し、小路を引き返します。
帰りに、小路に添って置かれた金色の星の上に
自分のりんごローソクを置き、静かに席に戻ります。
こうしてクラスの子ども全員が順番に火を灯し戻ってくるまで、
みんなが見守るのです。
子どもたちは、渦の真ん中へ向かう時には
りんごローソクに火が灯っていないため足取りは軽やかです。
しかし戻ってくるときには火が消えないように、
それはそれは慎重に歩みを進めます。
そして、無事席に戻ってきたときには、
ホッとしながらも満ち足りたような、とてもよい表情をしています。
りんごローソクは、この日の為に子どもたちが自分で磨き上げ、
本当にピカピカなのです。
そこにローソクの炎の揺らぎが映り、
クラス全員が終わった時には美しい光のスパイラルが輝きます。
ライアーと呼ばれる楽器の音だけが優しく響き、
常緑樹の香りも心地よく、
子どもも大人も厳かな空気に包まれます。
アドベントからクリスマスまでの4週間、
クリスマスにちなんだ歌を歌ったり、
アドベントカレンダーを毎日めくったり、
週ごとにローソクを灯す数が増えたり、
季節のテーブルに置くものが増えたりと、
子ども達と一緒に学校でも、家庭でもクリスマスを楽しく待っています。
今年ももうわずかです。
皆さまにとって今年はどんな一年でしたでしょうか?
メリークリスマス! そして、よいお年をお迎えください。
:y…k: & :n.m:
※「アドベントガーデン」は
本校では1年生~3年生のための行事です。
今年は11月27日(日)に行われました。