爽やかな風が心地良い5月、京田辺シュタイナー学校の祝祭行事の一つである「花と緑の祭り」で4年生がメイポールダンスを披露しました。4年生は純白の衣装を着て、花を飾り付けたローズマリーの冠を着けます。色とりどりのリボンが結び付けられたポールを囲んで輪になり、リボンを持って踊ると、その動きによって美しい彩りの模様が編まれていきます。
ゴールデンウィークが明けた頃、帰宅した息子がメイポールダンスの練習がはじまったことを話してくれました。日が近づくにつれ、息子の鼻歌がメイポールダンスの曲になり、聞いている私も一緒になってメロディーを口ずさむようになりました。みんなできれいにリボンを編めて嬉しかったこと、7年生の笛の伴奏で練習をしたこと、練習は楽しいけれど本番は緊張すること、などを話してくれ、お祭りに向かって気持ちが高まっていく様子が感じられました。
行事には保護者の関わりも欠かせません。庭で草花を育てたり、花冠の作り方を先輩保護者に教わったりして、新学期を迎えた頃から少しずつ準備を始めました。前日には花冠の土台づくりのためにクラスの保護者が集い、ローズマリーの香りに包まれながら手を動かして、保護者同士の交流も楽しめました。当日の朝、他学年の子どもたちや保護者から季節の草花を受け取り、4年生の子どもたちは色鮮やかな花冠を仕上げることができました。
保護者や他学年の子どもたちが見守るなか、生徒と同じ純白の衣装を着た担任を先頭に、スキップをしてやってきた4年生たち。はじめは少し緊張した面持ちでしたが、7年生による笛の演奏が始まった途端、イキイキとした表情でリズムよく踊る姿に心を動かされました。ダンスが終わり、ポールを見上げると、ひとりひとりの思いと力が注がれた見事な模様が編み込まれていました。帰宅した息子は真っ先に花冠を壁に飾り、満足気に眺めていました。
子どもたちの成長を感じるとともに、花と緑あふれる爽やかな季節ならではのお祭りの日をたっぷりと味わいました。
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