ときどき、低学年の子どもたちが、葉っぱや石や木の実などを
学校から持って帰ることがあります。
彼らは、拾ってきたものを見せて、
「お散歩に行ってお店屋さんごっこした」
「かえるを捕まえた」
などと楽しそうに話してくれます。
低学年では、
メインレッスン(毎日、午前中100分を使って行う授業)の時間に、
しばしば「おさんぽ」に行きます。
行き先は、近くにある同志社女子大学が
ご好意で開放して下さる公園や、
少し離れたところにある神社など。
そこで子どもたちは、思い思いに遊びます。
同じ場所でも、季節によって、天気によって、
お店屋さんごっこの店先に並ぶ草花が変わり、
見つけられる生き物が違う。
夏に涼しい木陰を作ってくれた木々が、
やがて木の葉を落とし、
冬を越えてまた新しいやわらかな葉を芽吹かせる。
ESDの柱のひとつ「環境教育」というのも、決して難しいことではなく、
こんなささやかな積み重ねから行ってゆけることなのかもしれません。
「自然の営み」などという言葉を知らない子どもたちも、
遊びの中で、その恵みを心のどこかに感じていることでしょう。
それは、ずっと先に動物学や植物学などへもつながっていく
最初の理科の時間でもあるのです。
n*h