クラスの係

 京田辺シュタイナー学校では、各クラスで保護者にも係があります。係の種類はそれぞれのクラスで毎年話し合って決めるので、クラスによって少しずつ違いますが、いずれも各家庭の状況に応じて無理なくできるような形で工夫されています。

 娘のクラスの係の中で、私が特に「この学校らしいな」と思うのは、お茶会とレク(レクリエーション)の企画をする係です。
 お茶会とは、その名のとおり、保護者みんなでおいしいお菓子とお茶を囲みながら、おしゃべりをしてほっこりする会です。その時々で子どものことや自分自身のことを話したり、学年会で話し合ったことをもう一度ざっくばらんに話したりすることが多いのですが、以前には卒業生保護者を囲んで、子育ての悩みへのアドバイスをもらったこともありました。
 レクは、保護者と子ども、そしてスケジュールの許す限り先生もいっしょになって、様々な形で交流する集いです。
 入学早々に、園芸の先生の田植え前の田んぼで行った泥田遊びでは、子どもたちよりも先に、お父さんが頭から田んぼにダイブ。その勇姿に、当時は初対面だった保護者同士の緊張感も一気に吹き飛び、子どもと入り交じってどろんこになるお父さんが続出しました。
 5年生の時、近所の公園で行った大人VS子どものドッヂボール真剣勝負では、楚々としたイメージのお母さんが大活躍し、みんなで目を丸くしました。また、クラスのほぼ全家庭が参加したお泊りキャンプでは、キャンプファイヤーを囲んでの大人たちのかくし芸に、子どもも大人も爆笑しました。

お茶会もレクも娘のクラスらしい賑やかな楽しい時間ですが、いずれも「クラスの子どもの様子を知ること、保護者同士が分かり合うことを通じて、少しでも子どもの成長を支え、クラスをよくしたい」という、至って真面目な思いに支えられています。私自身も、これまで、わが子のことで悩んだり、クラスの子ども同士でトラブルがあったりした時に、「お茶会やレクでの交流があったからこそ乗り越えられたのかもしれない。」と思ったことが多々ありました。今は新型コロナウイルスの影響で、お茶会もレクも難しい状況ですが、状況の許す形での交流をクラスで模索しています。

 今年の私の係は、8年生の卒業式のサポートです。まだまだ、係の仕事は始まっていませんが、心あたたまる卒業式ができるように心から願っています。
C.T



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