2月。寒さが厳しく、春が待ち遠しいこの季節。
今年も子どもたちは春を呼ぶ節分を祝いました。
毎年、恒例となっている節分の様子をお伝えします。
本校の節分では、去年は年男・年女だった
7年生(中1)が鬼となり、全学年を回ります。
待ちうけるその他の学年では、折り紙の箱に炒り豆を入れて準備OK。
そして、いよいよメインレッスンの最後に、
ドーンドーンという太鼓が鳴り響き、鬼たちが教室に登場!
小さい子たちは怖さのあまり力いっぱい豆をぶつけたり、
先生のスカートにしがみつく子もいます。
ある年の鬼役の7年生が迎えた節分は、こんな様子でした。
「いややなぁ」
「むっちゃいたそう」
節分を前にそんなことをつぶやきながら
7年生はせっせとお面作りに励みます。
毎年、授業中どきどきしながら鬼達を待ち構え、
歓声を上げながら豆を投げてきた子どもたちも、もう7年生。
今年はその鬼になる年なのです。
風船を利用した張子で、出来上がってみると
立派な角のある赤や青の鬼が出来ました。
こん棒まであります。
あまりに不気味なので、1,2年生用には
別のお面をつくらなければならないほどでした。
「おれ、3年生に行きたい」
「大暴れしたいな、誰か連れ去ろうか」
作ってみると思いはふくらむものです。
準備万端で位置について10時15分、
大太鼓の音とともに各クラスに入っていきます。
今年は子どもたちの希望で、窓側から入る計画もたてました。
歓声が聞こえた後、第二の太鼓で別のクラスへ。
元気に走り去る7年生を想像していたのですが、
男の子たちはドアも満足にあけられず、
なんだかのろのろと出てくるではありませんか。
足もともおぼつかない様子で次のクラスに行きました。
退却をした後、おにぎりタイムに感想を聞くと、
どうやらお面の目がちいさすぎてほとんど前が見えなかったとのこと。
「どこに行ったらいいかわからんかった」
「どれが第2の太鼓かよく分からんねん。豆の音はすごい響いとったな」
水場で会った4年生が言いました。
「7年生なぁ、鬼に向かってこん棒ふりまわしとったで」
(プラネッツ61号より)
怖い鬼の年ばかりではないようですね。
節分の日、クラスにやってきた鬼に「鬼は〜そと〜!」と
豆を力いっぱい投げる小さい子どもたちは、
冬の寒さのなか、こごえてちぢこまってしまうのではなく、
春を迎える力が自分たちの内側にあることを、
知らず知らずに確かめているのかもしれません。
k/k