第17回 秋祭り&バザー「にじいろの種」を開催しました。
オープニングとクロージングの和太鼓は6年生が担当します。
思えば、私がシュタイナー学校への入学を意識しはじめたのは、約10年前のこの和太鼓でした。一糸乱れぬバチさばきと、子供たちの迫力に心から驚き、「この学校に入れば、我が子もあんな風に大きくなるのだろうか」とプロセスをすっ飛ばした期待を胸に抱いたものです。
そしてあれから月日は流れ、小さいころからおっとり屋さんの次女が、とうとう和太鼓を担当する時がやってきました。和太鼓の練習期間は、およそ1か月半です。練習は地域の公民館などを借りて、土曜日などの週末に太鼓を指導くださる先生、教員そして生徒だけで行われます。練習風景を見たことが無い私は、次女が本当に太鼓を叩けるのか不安がぬぐい切れずにいました。
ところが!です。
小雨の中、迎えた当日。
驚いたことに、クラスの皆と息を合わせ、眼光鋭く太鼓を見据え、力一杯目の前の一瞬に向かっているではありませんか。
この短い期間に、一体何が起こったというのでしょう。
・・・帰宅後。
和太鼓経験者の長女と次女が話していました。
長女「まだまだやなぁ~。もっと腰を落とさないと」
次女「え~、えへへ~」
なんと、数時間前の勇姿はどこへやら。
次女はいつも通りのおっとり屋さんに戻っていました。
でも、二人のやり取りを見ていて思いました。
練習期間は1か月半ではなかったのかもしれません。
ピカソが30秒で絵を描いたとしても、それは何十年もの積み重ねがその絵を支えているように、きっと次女にとっても、この学校ですごした6年間の様々な学びが、太鼓を通して撚り合わさり、一瞬のきらめきとしてその姿を見せてくれたのではないかと。
ご来場くださったみなさま、お気持ちを寄せて下さったみなさま。
このたびは、本当にありがとうございました。
どうかこれからも末永く、子ども達とこの学校を見守っていて下さい。
y.k.