教育内容
シュタイナー教育では子どもの成長段階に応じて、子どもの世界を広げながら、必要なものを育てていきます。
最終学年のカリキュラムの大きな柱の一つが、クラス全員で取り組む卒業演劇です。
劇作りには様々な要素が盛り込まれています。クラスは一丸となり、切磋琢磨し高め合っていく必要があり、深いチームワークが要求されます。また、他者の人格を演じることは自分自身を深く掘り下げることであり、今まで気づかなかった心の壁に直面したり、新たな課題への挑戦になります。
生徒たちは、演劇作りのすべての過程を一から学びつつ、作品に仕上げるまでの膨大な制作活動に取り組みます。ほぼ一年をかけて、最終的な公演の実現に向けて準備を続けます。
クラスとしての一体感や調和だけでなく、精神力や持続力を養い、個々が責任を果たすこと、個性を発揮することを大切にしています。
12年間の学びを終えるにあたり、卒業に向けての活動の一つとして生徒たちは卒業プロジェクトに取り組みます。
生徒たち一人ひとりが自分の興味や関心にしたがって、自らテーマを選び、専門家の指導も仰ぎつつ、1年以上の期間をかけて研究を進めていきます。
試行錯誤しながらの研究は自分自身と向き合う作業になります。自分の課題を突きつけられたり、社会の厳しさにぶつかったりするなかで、卒業後の進路や自分の人生の道を考えてゆく機会につながります。
研究した内容は、論文や作品にまとめます。さらに、研究のプロセスの中で自分がたどった道や得たものなどを綴ったジャーナルを作成します。卒業プロジェクト発表会では、大勢の人々に対してプレゼンテーションをします。このようにして生徒たちは、本校での学びの集大成ともいえるプロジェクトを経て卒業していきます。