本校は、教員と保護者が草の根の活動をしながら作った学校です。1994年の土曜クラスから、2001年の開校までの活動をお伝えします。
ともにつくる学校
保護者と教師が作り続ける学校
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京田辺シュタイナー学校は、特定の経営者がいて運営が行われているわけではありません。
学校の運営に関わるあらゆる仕事を保護者と教員、僅かな運営スタッフで分担をしています。学内には「ワーキンググループ」と呼ばれる日常的な運営の仕事を担うグループや、その時々の問題を解決するために組織される「プロジェクト・チーム」というグループがいくつもあります。すべて自発的な活動で、保護者の多くがなんらかの活動に関わっています。もちろん、各人の仕事の状況や家庭環境は異なりますから、関わり方は人それぞれです。Eメール等のツールを活用して日々運営に関する事務を担う人もいれば、自分の可能な時間で校庭の植物の水やりや校内の清掃を担う人、学外の方にシュタイナー教育やこの学校のことを知ってもらうために学校報やホームページを作ったり、エポックノート展や講座を開いたりする人もいます。この学校は保護者たちのそうした無償の継続的なボランティアによって存続しているといっても過言ではありません。
学校の会議は、定款によって定められた総会、運営会議、理事会のほか、教師会、学年会、全体集会などがあります。最高の意思決定機関は法人としての総会で、これに準じる意思決定機関が、月2回程度開かれる運営会議です。全体集会は、特に重要と認められる案件について、総意を練り上げ、意思決定の方向性を模索する場とされています。
こうした組織や運営のあり方は、規模が大きくなるにしたがって、柔軟に変化させていくべきことと大切に守り受け継がれていくべきことがあると思いますが、特筆すべきは、関わっている大人たちの関係性に上下がなく水平的であり続けているということです。開校当時、100人に満たなかった生徒数は、2014年度現在、約270人の規模にまで大きくなりましたが、その関係性は保たれたまま「この学校にふさわしい組織運営のあり方」についての模索が続けられています。
「卒業部」と保護者OB会「親鳥」
卒業生たちは「卒業部」を組織し、学年を越えて自由につながりながら様々な活動を行っています。母校との関わりも積極的に持ち、彼らの卒業して得た視点からのアドヴァイスは在校生にとって大きな助けとなっています。また、保護者OB会「親鳥」はバザー・行事への参加や寄付を通して、学校を見守り支援し続けてくれる心強い存在です。