親もオイリュトミーにトライ

本校には「オイリュトミー」という授業があります。
1年生から高等部まで週に1回または2回、
子どもたちはその授業を受けます。
はじめて「オイリュトミー」という言葉を聞かれた方は
「それってなに?」
と思われることでしょう。
ものの本などにはこんな風に説明されています。

「ギリシャ語で『美しいリズム』という言葉に由来し、
ルドルフ・シュタイナーによって創られた。
オイリュトミーは、音楽や言葉の
「音の響き」の中に秘められている本質・法則を、
人間の身体と空間を通して目に見えるように
してゆく芸術運動である。」

そう言われても、なかなか難しいですね。


先日、大人のためのオイリュトミー講座に参加してみました。
学校主催の講座ではなかったのですが、
会場が学校ホールだったこともあり参加者は、
学校の保護者が大半でした。男女それぞれ6人ずつ。

その日がオイリュトミー初体験のひとりのお父さんが
しみじみとこんな風に言ってらっしゃいました。
「オイリュトミーというのは、空気を感じるものなんやねぇ」

みんなでいろいろなフォルムを動きましたが、
自分が動くことだけ考えているとひととぶつかったり、
動きがばらばらになって美しくありません。
頭で考えているだけでは体は動いてくれないし、
自分の動きや全体の動きを俯瞰するような視点があったら
いいんだろうなぁ、という気持ちになります。
自分の欠点とも向き合わされます。
「あぁ、わたしってこんなに自分のことしか考えない人だったのね!」
「自分は人に譲りすぎて、一歩が踏み出せないタイプだったんだ。」
「地に足がついてないんだな、わたし・・・。」などなど。
つらい!でもなんだか楽しい。
最後にはオイリュトミーが何かなんてことは
実はどうでも良いのかなという気持ちになってきます。

子どもたちは「オイリュトミーとは」なんてことは
ちっとも考えずに授業を受けているのでしょう。
そして、何年間もその授業を受け続けているうちに、
いつのまにか
「人の動きを感じ取りながら、自分も動く」
「全体をみわたし自分を律しながら、
全体のなかのひとりとして美しく動く」
といったことを、身につけていくのかもしれません。
いえ、そういうことを完全に身につけるというのではなく、
そのことの一端が体に染みこむという感じでしょうか。

みなさんも、一度オイリュトミーにトライしてみませんか?

K/K

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