幼稚園出張講座

本校では、少しでも多くの方にシュタイナー教育を知って頂こうと、
地域の幼稚園に出掛け、出張講座を行っています。

11月5日、大阪のある幼稚園に出張講座に行ってきました。
その幼稚園に伺うのは、今回で3度め。
「毎年楽しみにしています。」と声をかけて下さる方もありました。
こんな風に、皆さま方とつながっていけることは、
大変うれしいことです。

この日の講座のテーマは「低学年の『数』の学び」でした。
参加者の方には、普段の学校の授業の一端を体験することで
 「模倣の力の大切さ、
  健全なものによって感覚に働きかける事の大切さ、
  リズムの大切さ」
を感じていただき、教員がどのように「数」の学習を進め、
その学びから何を育てようとしているかお話ししました。

今回の講座にスタッフとして参加して、
私は改めて知ったことがあります。
それは、シュタイナー学校の算数の出発点、
「全体から個へ」に込められた理念についてです。

例えばシュタイナー教育では、
3+4+5=12 ではなく、
12=3+4+5 と捉えます。
つまり、最初に全体があって、
それをどう分けていくか、と考えるのです。

なぜそう教えるのか、その理由を教員はこんな風に話していました。
「人は生まれた時に、みなそれぞれが
沢山のものを持って生まれてきています。
それをどんな風に分かち合っていくか。
数の学びの『全体から個へ』ということは、
こうしたこととつながるのです」と。

参加された幼稚園保護者の中には、
上の子どもさんが公立の小学校に通われている方も
何人かいらっしゃいました。

その中のお一人からの
「公立の小学校に通いながら、
家庭でできるシュタイナー教育の数の学びは、
何かありますか?」というご質問に、教員は、
「特に低学年のうちは、『数って面白いな』という
気持ちを守ってあげたいですね。
ゲーム仕立てで数で遊ぶ、計算で遊ぶ、
そんな余裕を家庭で取っておいてあげたいなぁ、と思います。」
とお応えしていました。

この秋、私どもはまた別の幼稚園への出張講座を予定しています。
そこでも、お目にかかる方がたと共に過ごさせて頂く時間を、
教員、スタッフともども、楽しみにしています。 

k/k 


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