長い夏休みに「石の標本を作る」という課題に取り組んだ6年生。
京田辺シュタイナー学校では6年生で「鉱物学」を通して地球の歴史である地殻やプレート、岩石など大地の成り立ちを学びます。
息子も夏休みに入ってすぐに行った研修旅行から石探しをスタートしました。研修旅行先である徳島県、吉野川で拾ったものや、息子の父の実家である伊勢湾の海岸で拾ったもの、京都の鞍馬寺付近の河川で拾ったもの。8月半ばには15個以上集めることができました。
大小の石ころたちを机に並べて図鑑とにらめっこしながら石の名前の目処をつけ、取った場所を再確認していきます。
「これは、石英……変成岩……これは、何の石かなあ……」図鑑を片手に頭を抱えます。
研修旅行の後、石に詳しい方に直接「この石の名前を教えてください」と教えを乞うた息子。
その方は
「教えることは簡単。だけど、あなたが自分の力で調べてその石の名前を知ることが大切なんだよ。必ず図鑑に載っているから。」と諭してくださり、息子も納得。その後図書館へ向かったのでした。わからないなりにも、少しずつ事典や図鑑を使って「調べてみる」ということの練習にもなったようです。
標本箱となる箱を作るべくホームセンターへ行き、なんとか箱を完成させ、一つ一つ、石の場所を固定させ、「名前、採取した日、場所」を書き込み…… ようやく彼の手作り標本箱が完成しました。
息子にはほんの少しばかり石のコレクションがあります。その中には自分で採集したものは一つもありませんが、大切にしているものばかりです。クリスタル、モリオン、シトリン、ラピスラズリ、アガート……
地球の誕生から今日までの物語が紡がれている鉱物たち。彼の元々のコレクションの横に、新たに出会い自分の手で採取した石の標本が加わりました。
6年生それぞれが自ら選んだ大小様々な石たち。姿、色、形の違うそれぞれが標本箱の中で美しく蘇り、地球エネルギーの叡智としてこれからも子どもたちをサポートしてくれるのではないでしょうか。
M.W.