クリスマス生誕劇

12月も中旬になると、我が家ではこんな会話が出始めます。
「今年のマリアは○○先生だと思う!」(子)
「うん、それでヨゼフは絶対○○先生や、そう思わん?」(子)
「○○先生、今年は羊飼いやってくれへんやろか~」(子)
「そうね、あのときの○○先生、忘れられないものね」(親)
などなど、会話は尽きません。

この季節は、子どもたちにとって
クリスマス生誕劇の季節でもあるのです。

この劇は、オーストリアのオーバールーファー村に伝わる
大変古い民族的な生誕劇です。
京田辺シュタイナー学校では、この劇を
教師たちによる生徒へのプレゼントとして上演しています。

天使のお告げでキリストの懐妊を知るマリア。
皇帝の命令でナザレからユダヤへと向かう
ヨゼフとマリアのつらい旅。
泊まる宿もなく、馬小屋に一夜を過ごすマリアとヨゼフ。
そしてマリアとヨゼフのもとに生まれる幼子。
幼子の誕生を星のみちびきで知る、貧しい3人の羊飼い。
貧しくも豊かな贈り物を携え、
幼子のもとに向かう羊飼いたちの歌声。
マリアとヨゼフに守られた幼子と羊飼いたちの出会い。

子どもたちは先生方からのこのプレゼントを
それはそれは楽しみにしています。そして親たちも。
夕闇の訪れが日増しに早くなり、寒く暗くなっていく季節の中で、
この劇は子どもたちの心に、そして
保護者たちの心にも、あたたかい光を灯してくれます。

劇が終わったあとは、子どもたちは
劇中で歌われた歌を繰り返し家で歌って聞かせてくれます。
時には親も一緒に歌ったりします。

「それにしても、先生方はあの恐ろしく忙しい日々の中で、
いつクリスマス劇の練習をするんだろう?」 
というのが、毎年私たち親のもらす言葉でもあるのです。
「どんなにくたくたになっていても、忙しくても、
先生は必ずこの劇を僕たちに見せてくれる」
毎年子どもたちにこの劇が贈られること、
そのことはそれぞれの子どもの心に、
先生方への、そしてこの世界への深い信頼を
育んでいるのだろうなぁ、と感じます。

そしてもちろん、この劇を支えて下さる
保護者スタッフたちの存在も忘れることは出来ません。
目立たない、地味な、でも必ず必要な作業や仕事を、
この劇の上演のために担ってくれているのです。

さて、「クリスマス劇を見てみたい」と思われる皆様、
この劇は学外の方にもお越し頂くことができます。
学校HPをご覧下さいね。

k/k


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