12回目の年例祭

本校では毎年度の終わりに、その1年の学びの一端を保護者も見ることが出来る機会があり、年例祭と呼ばれています。
今年は2月24日の夕方から城陽市にある文化パルク城陽のホールをお借りして、年例祭が行われました。息子は12年生、もうすぐ卒業。今回が12回目、最後の年例祭です。
「息子が年例祭に出るのもこれが最後かぁ。」1年生や2年生のころ、先生に手を引かれて舞台の上でライゲンをしたり、笛を吹いたりしたことを思い出します。

さて、今年の年例祭、我が家の一番の話題は12年の息子と10年の娘が一緒に「選択オイリュトミー」の発表に出ること。

オイリュトミーというのは、ことばや音楽の音の響きを体で表現する芸術です。本校では高等部になると、「選択授業」という科目があります。9年生から12年生までの生徒が縦割りで、各自が選択した科目(今年度はオイリュトミー・美術・書道・管楽器・コーラス)の授業を週1回受けています。クラスの枠を越えて一緒に学べる選択授業は、子どもたちにとって楽しい機会の様です。

今年の年例祭前、本校ではインフルエンザが猛威をふるい、多くのクラスが学級閉鎖に追い込まれました。高等部4学年のうち12年生をのぞく3学年も次々学級閉鎖になりました。
子どもたちがオイリュトミーで動くのはベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」第3楽章。ちょっとやそっとの練習で舞台発表が出来るような曲ではありません。にもかかわらず、週に1度の選択オイリュトミーの授業は、インフルエンザの流行によって、前々週、前週とつぶれてしまいました。年例祭直前の授業の日には、なんともうリハーサルが行われます。大ピンチ。

そんな状況下、年例祭2週間前あたりから、我が家では子どもたちが今までしたことのないことを始めました。
「練習出来ひん。どうしよ~」と言いながら、家にあったCDでテンペスト3楽章を流して、狭いリビングルームで動いてみている二人。
音楽を聞きながら自分が舞台に出るタイミングのところでは、思わず「ここ!」と声を出す息子。
「最後のこれがむつかしいねん。」と言いながら、なんども動いて見せてくれる娘。
状況はピンチのようですが、二人の様子を内心面白がっている母。

年例祭当日の朝はまず学校で練習し、ホールでも練習し本番を迎えた子どもたち。9年生から12年生、合わせて20人の子どもたちは健やかで美しいオイリュトミーを見せてくれました。
ホールの少し上の方の席から見ていたわたしには、彼らの足元がよく見えました。そして彼らの足元がどんなに早い動きの時も、美しく動いているのに目を見張りました。

我が子の発表だけでなく、本校に通う子どもたち全員の学びの姿を見ることが出来る年例祭。楽しくも有り難い機会だなぁと、毎年のように思います。

k/k

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