三年生の家、今年も出来ました!

京田辺シュタイナー学校では毎年三年生は生活科の授業で家づくりがあります。今年の場合は、六月に世界の様々な家を学び、九月に長さの単位を学んでからとなりました。

十月半ばのある日、『今日、みんなの家が決まった!』三年生の娘が帰宅後、おやつを頬張りながら話し出しました。家づくりの授業で、担任の先生から今年の家のイメージ図を見せてもらったそうです。『おお~!』『すご~い!』黒板に大きく描かれた自分たちの家を目にして、いつも元気な三年生達はひときわ大きな歓声をあげたとか。担任の先生が専門教員のアドバイスをもとに設計したみんなの家。三年生の希望も随所に盛り込まれているようです。

その日から、二十四人の小さな大工さんの奮闘が始まりました。
娘も毎日、帰宅するやいなや『話したいことがいっぱいあるの!』と図解や身振り手振りを交え、熱心に報告します。時には、『今日、はじめは怖そうにしていた〇〇ちゃんが、屋根の上に乗れたんだよ!』とお友達のことを我が事のように喜ぶことも。

三坪程の小さな家とはいえ、家づくりにまつわる祭事も体験しました。
地鎮祭では、それぞれの願いを書いた紙を入れたタイムカプセルを敷地に埋め、棟上げ式には、一、二年生にささやかな手作りの品をふるまったそうです。この日は、我が家も娘と二人で紅白餅をつくり、家族でお祝いをしました。

三学期まで続いた家づくりの間、日ごろは、朝の目覚めの悪い娘が『あっ、今日は屋根を葺く日だ!』などと言っては飛び起き、夜はいつもの寝つきの悪さはどこへやら『今日は、楽しかったぁ。興奮して眠れないよぉ。』と言ったかと思うと、疲れのせいか瞬く間にぐっすり…という、まさに全身全霊、家づくりに浸りきった日々でした。

完工後にも、まだまだやることがあります。先日は、家で遊ぶ際の注意事項をクラスで考えたそうです。『小さいトンネルみたいな所があって、大きい子が抜け出せなくなると危ないからそこは三年生まで通っていいことにした。』娘の言葉に、『でも、そうしたら自分たちはあと一か月しかトンネルで遊べないよ。』と私が言うと、諭すような口調で『ママ、あの家は三年生が建てたけど、みんなの家なの。トンネルは小さい子が遊ぶために作ったものだから、それでいいんだよ。』大人顔負けの切り返しに、たじたじとなりました。

子どもと共に親も楽しませて貰った家づくり。子ども達の心と体にたくさんの力を与えてくれたように思います。

C.T 
※京田辺シュタイナー学校、三年生の生活科についてはこちらをご覧ください。                                       
3年生の家.JPG


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