高等部では、初・中等部のようにすべてのエポック授業を担任が担当するのではなく、教科ごとに担当教員が変わります。子どもにとって、それは大きな変化です。
説明するのが難しい専門的な内容になったためか、家で息子が授業内容について話すことはほとんどありませんが、
先日、久しぶりにエポック授業のことが話題になりました。
きっかけは『学問とは何か』ということを話していたときでした。
ふと、
「今やっているユークリッド幾何学、わりと面白い」
とポツリと息子が言いますので、
「それってどういうもの?」と尋ねると,
「うーん、説明は難しい。今までやってきたことなんだよ、それが言葉になっているだけで、まだ当たり前のところなんだよ。ギリシャ、ローマ時代の……」
息子のうんちくは続きます。
そして、その次の日には
「うん、これを考えた人は天才だ!僕はヒントをたくさんもらわないとわからなかった、これはすごく役にたつ」と、興奮しての報告です。
「僕はね、こういう考えることが好きなんだ、面白いんだよ」と、嬉しそうに話します。
エポック授業では、4週間毎日一つの教科を学んでゆきます。
あとまだしばらく幾何学についての学びは続きますが、どのように発展し、どのような学びがあるのでしょうか。
高等部に進級して一年近くたちますが、驚く程に大人っぽい顔つきになってきました。
青年になりつつある息子にとって、思索する喜びが傍らにあるということは、とても大きなことだと思います。
T.S,
※京田辺シュタイナー学校高等部の幾何学の学びについては
こちらをご覧ください。