京田辺シュタイナー学校では、1年生から「てしごと」の授業があります。
初めは、本当に手だけを使います。羊の毛に蜜ろうクレヨンで色をつけたり、羊毛を使って、ペーパーウエイトやポシェットを作ります。それから、指で毛糸を編んで、自分のマフラーを作ったりします。
2年生になると、棒針編みが始まります。編み棒も自分で作ります。
ヤスリでこすって先を尖らせて、くるみのオイルを塗って、色の玉をつけてできあがるのですが、正真正銘、世界にひとつしかない自分の編み棒が出来上がります。
そこから作り目をつくって、編み進めるのですが、はじめはなかなか難しいのです。目を落としたり、逆むきに針を入れたり、反対に編み進めたり…。
そこで小さな先生がひとりひとりに付いてくれます。2年生にとってはちょっとお兄さん、お姉さんの5年生の生徒たちが、2年生のクラスに来てくれて、それはそれは丁寧に教えてくれます。2年生の息子の持ち帰った作品を見ると一目瞭然。教えてもらう前と後では目の揃い方がまったく違うのです。
子どもたちは、2年生に上がる頃にはほぼ全校生徒の名前を覚えているので、5年生の名前は全員知っています。
「ぼくは〇〇くんが付いてくれた。」「△△くんは、□□ちゃんが教えてくれた。」など、とても自慢気に話をしてくれました。
5年生にとっては緊張することでしょうけど、親密度は確実に上がったように感じます。
こうして毎年、2年生と5年生のペアで棒針編みの基礎レッスンが続いています。
初めて編んだものは、小人さんの座布団とマフラーでした。この小人さんは担任の先生から、1年生の時のお誕生日にプレゼントされたもの。息子は学校から帰ってくると、さっそく持ち帰った小さなマフラーを小人さんの首に巻いてあげ、小さな座布団に小人さんを座らせていました。
:y…k: