我がシュタイナー学校には、様々な部活動があります。
競技かるた部、器楽部、バスケ部、バレー部、野球部。部活ではないけれど、テニス同好会もあります。 楽器も球技も得意ではない娘は、競技かるた部に所属しています。
競技かるた部を選んだ理由
実は毎年1月、6年生以上の生徒が参加必須のかるた大会が校内で開かれます。5年生にならないと見学もできないというお兄さんお姉さんのイベントです。保護者も見ることができません。
我が子が6年生のときのこと。 「絶対に優勝する!」と意気盛んなクラスメートのおうちに集まって、朝から夕方まで百人一首ざんまい。まるでかるたクイーンの中継を見ているように、一文字めが読まれるやいなや、パンパンパンと床をたたく音、宙に舞う札。本当に全首覚えている子が多く、取るスピードも大人では太刀打ちできません。 そして迎えた大会当日、我が子のチームは運も手伝い、高等部を抑えて2部リーグ優勝を果たしたのです。
そして、このかるた大会が終わると、6年生は部活動に仮入部します。ちょうどかるたの面白さに目覚めた我が子が競技かるた部を選ぶのも当然というもの。 けれども競技かるた部は、早さを競いたい子だけの集まりではありません。 6年生の授業で和歌を学び、その美しさに惹かれて入部している生徒もいます。だから、百人一首の中で、どの歌がいちばん好きか、という話もよくしているようです。
競技かるた部の活動
そんな競技かるた部ですが、部活動としての歴史は一番浅く、できて数年しかたっていません。個人的に競技かるたに打ち込んでいた生徒二人が学校に掛け合い続け、やっと成立したクラブなのです。もう卒業したそのお二人の思いが詰まっていて、今でも指導にきてくれています。 試合形式の練習だけではなく、暗記練習や瞬発力をつける練習もあるようです。
また、クラブの運営や全日本かるた協会の大会に出場するための打ち合わせなど、ミーティングもあります。高等部の先輩に教えてもらいながら、自分たちで決め事をするようになっていくのです。
東京賢治の学校のかるた部とも交流があり、毎年いっしょに合宿をしています。いっしょにご飯を作ったり、とても楽しそう。 思春期に差しかかった8年の我が子は、私がクラブのことに口出しするのを本当に嫌がります。 去年のクリスマス、部活でシークレットサンタが企画されました。私がプレゼントのアイデアなど、「こうしたらいいんじゃない?」などと言おうものなら、「お母さんが考えることじゃないでしょ!」と怒るのです。自分の世界を持つようになったんだと喜ぶ反面、さみしさも感じます。
でも親だけではしてあげられない経験をいっぱいしている我が子、かるた部があって本当によかった。 来年は高等部に上がり、中等部生を引っ張る立場になります。お手並み拝見、母は楽しみにしています。