シュタイナー学校との出会いは、娘が保育園に通っていた頃。公立の小学校以外も検討したいなぁとぼんやり考えていた時でした。
我が子がのびのびと学べたらいいなぁ。先生がその子らしさを大切にしてあたたかく見守ってくれる、そんな学校がいいなぁ。
漠然としたイメージはあるのだけど、どんな学校がいいか具体的には全く定まっていなかったので、時間がある時に家から通えそうな学校をインターネットで探す程度でした。
奈良公園のアースデイというイベントに出かけた時、偶然京田辺シュタイナー学校のブースを見つけました。シュタイナー教育という言葉は知っていたのですが、実際どのようなことをするのか知らなかった私。家に帰ってウェブサイトを見てみると、木造校舎や美しい黒板絵、娘の好きそうな手仕事の授業もあって、なんだかとても楽しそう。
まずは学校がどんなところか見学に行きたいと思い、学校見学会へ行ってみることにしました。
学校見学会では、保護者の方や先生からいろいろお話を聞くことができました。
質問タイムではある方が、
「秋祭りで年上の子が年下の子に優しく接していて感心しました。なぜあんなに優しくできるんですか?」
という問いに、
「当校の校舎は廊下に非常に狭い箇所があります。廊下を歩いていて、年下の子がいれば自然に年上の子が道を譲る。そういった普段の何気ないことだと思います」
と先生が答えておられたのが印象的でした。木造校舎に小学生から高校生までが家族のように学ぶ、あたたかい雰囲気が伝わってきたのです。何より質問に答える先生の真摯で丁寧な姿がとても素敵でした。
そして見学会で私が一番印象的だったのは、教室の設えでした。季節のテーブルには可愛らしい羊毛人形やお花や木の実。黒板にはチョークで美しい絵が描かれていました。木の温もりがあるあたたかい教室で美しいものに囲まれて学ぶ。こんな環境で毎日学べたらいいな、と素直に感じました。
学校のニュースレターに登録し、情報を得ながら入学希望者のための説明会、出会いの会の時期を待ちました。
出会いの会では模擬授業があり、算数の九九が美しい図形になることを知り、こんな授業、私も受けたいな!とワクワクしました。費用面や、我が家は引っ越しが必要でしたが、この学校に行きたいと改めて感じました。
入学してから、その日学んだことを家に帰ってから楽しそうに話す娘。それを聴きながら私自身、シュタイナー教育を娘と共に学んでいるなぁ、そんな風に思いながら日々過ごしています。
<2年保護者>