自由への教育

自由への教育

喜びを持って生きること

自ら考え、自分の行動に責任をもち、社会の力となっていける人

自分らしく、生き生きと世界に関わっていける人

私たちは、子どもがそのように育っていくことを願っています。

生まれたばかりの子どもは、母親の胸に抱かれ、世界との一体感の中にまどろんでいます。

やがて自分の足で立ち上がり、少しずつ世界を広げていきます。

子どもたちにとって、学校の授業もまた世界と出会う場です。

シュタイナー教育では子どもの成長段階に応じて、子どもの世界を広げながら、その時期に必要なものを育てていきます。

シュタイナーは、子どもの成長をほぼ7年ごとに捉えました。

0歳から7歳までの子どもは『世界は善である』という信頼と喜びに満ち、周囲の大人を内的、外的に模倣しています。

日々のリズムや季節の巡りがつくりだす安定した環境は、子どもの強い意志を育てます。乳歯が永久歯に生え変わるころに、学びの基となる内的な準備が整い、子どもは学校へ通い始めます。

7歳から14歳頃の児童期には、美しいもの、調和のとれたものに強く心を引きつけられます。

絵画や音楽などの芸術に触れ、感動と共に様々な学びを深めることを通して『世界は美しい』という感情が生まれます。その中で、世界への愛と責任を担う基が育ちます。

14歳以降の青年期には、それまでゆっくりと育まれた強い意志、豊かな感情が、青年期になって生き生きとした真の思考へとメタモルフォーゼ(変容)していきます。

彼らは『世界は真である』ことを求め、自分自身を見つけ、自分の歩む道を選び取り、12年間の学校生活に別れを告げて社会へと巣立って行くのです。

自分の欲や利害を超え、本当に大切なこと、自分の成すべきことを選択し、実行していける人間をシュタイナーは『真に自由な人間』と呼びました。

シュタイナー教育が「自由への教育」と呼ばれるのはそのためです。

ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)

ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)

オ-ストリア生まれの哲学者。人智学者。

ゲーテ研究家、著作家兼講演家として活躍。

自然科学と精神科学を有機的に総合した人智学を樹立。

1919年、ドイツのシュトゥットガルトに自由ヴァルドルフ学校(シュタイナー学校)を創立。

現在、世界中にある約1000校のシュタイナー学校は、共通の理念のもと、

それぞれの国、風土、民族性などにより育まれ、発展を遂げている。

また、シュタイナーの理念は、教育以外の様々な社会的実践の場

(医療、農業、経済など)でも生かされ続けている。


シュタイナー教育の特色 子どもたちへの深い理解と、独自の体系的な教育について


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