今回も演劇の話題です

7月に行われた12年生の卒業演劇は、京田辺シュタイナー学校で初めての試みとなる野外劇でした。心配した雨もなく、お陰さまで無事3日間の公演を終了いたしました。前回のブログに登場したオトカール君も腹話術師役の生徒とともに存在感を放っていました。

そして今は夏休み真っ只中。10年の娘のクラスでは、休みの間に『ハムレット』を読む、という課題が出ています。夏休み明けのエポック「悲劇・喜劇」で取り組む演劇の題目が決まったようです。

『10年生になると、重さや暗さを漂わせる時期に入ります。その重さや暗さは、それぞれが「自分とは何か」「自分はこれからどのように生きていくのか」といった問いを持ち始めることに根ざしています。自分の中に湧き上がる問いが深くなる分、物事を見る視点は多様になっていきます。
この時期に(・・・中略・・・)クラスで“悲劇”に取り組み、登場人物の感情や自分の内面を掘り下げることを通して人間の感情への理解を深めていきます。それは思春期により複雑になっていく自分自身の感情を客観的に見つめることにもつながります。
これらの学びや活動を通して、生徒たちは相対する立場や考え方の間に自分の立つ位置を見出し、自分自身という「中核」を温め始めます。』
(せせらぎ出版『親と先生で作る学校 -京田辺シュタイナー学校 12年間の学び-』より)

日々の生活で「重さや暗さ」を漂わせ、家族をはじめ自分の周囲の人たちや環境にこれまでと違った視線を向ける娘を見ていると、今まさにこの時期にいると感じます。親にできることがだんだん少なくなってきている今、悲劇を演じることを通じて、またほかのカリキュラムに支えられて、少しずつ自分自身を育てていってくれたらいいなと思います。

先日、注文していた『ハムレット』が家に届きました。
9月下旬には、在校生と学内保護者を対象に、10年生による悲劇が上演されます。
それまでに私も『ハムレット』を読んでみようかな。

n*h

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