7月半ばから8月末にかけて、夫の赴任先、アメリカのピッツバーグに、11年の息子、9年の娘と一緒に行くことになりました。
外国のシュタイナー学校で子どもたちと交流してみたいと思っていた9年生の娘は、自分で色々調べ、ピッツバーグ・ヴァルドルフスクール(※)の5日間のデイ・キャンプに参加することを決めました。
みんなでプールに行ったり、遊園地に行ったり、公園で遊んだり、ピクニックをしたりという5日間。娘は決して英語が得意という訳ではなく、ネイティブの子どもたちのなかで娘はたった一人の日本人。「大丈夫かなぁ?」と思っていました。
キャンプが始まる数日前、娘は何気なく「3、4日目には仲のいい友達が出来てるだろうから」と言いました。わたしはそのひとことに内心びっくりしました。
わたしだったら、「キャンプの最後まで誰とも仲良くなれなかったらどうしよう」って思うだろうに、この子は、「友達が出来るだろう」と自然に思えるんだ!と。
実際、キャンプ2日目には「仲良くなった子、いたで!」と言い、最終日には、仲の良い何人かの友達が出来て「キャンプがずっと続いたらいいのに・・・」と思うくらいになりました。
もちろん、彼女がなんの努力もせずに友達が出来たということはなく、勇気も覚悟も必要だったようです。そして、娘をやさしく迎えてくれた、彼の地の子どもたちがいてこそでもありました。
けれど、もしかして何より力になったのは、娘が「きっと友達が出来る」とごく自然に思っていたこと、そのことだったのではないだろうか、とも思うのです。
そして、彼女のその思いは、これまでシュタイナー学校の8年間に先生とクラスメートと過ごした日々の積み重ねが彼女の内に育てたものだったのではないだろうか?と感じたのです。
「他者を信頼すること・自分を開いていること」「自然に人とつながる力」そうしたことを彼女はこれまでの日々のなかでしっかりと育ててもらっていたのだな、と改めて強く感じた夏休みでした。
k/k
※ヴァルドルフスクールとはシュタイナー学校のこと。学校によって、また地域によって、呼び名はそれぞれです。