お家を作ろう

「たっだいま~!!」
3年生の娘が元気いっぱい学校から帰ってきました。いつもなら、ぎゅ~っと飛びついてくるのに、シーンとしています。玄関に見に行くと、床にへばり付いて一生懸命何かを見ています。尋ねると、「床の木、どっちが上でどっちが下か見てるねん!」と。

3年生は生活科で、家を作る授業があります。大工さんである「親方」と、校庭の一角に小さなお家を建てるのです。2学期は家作りに励む日が続き、その日はどうやら、木目の特徴をとらえることで、どちらがお日さまに向かって伸びた上か、根に近い下か、が分かると教えてもらった様です。フローリングの板の木目をみて、どちらが上か下かを1枚1枚、確認していたのでした。

他にも、土壁は暑さや寒さから守ってくれる働きがある事や、柱を立てる為にもぐらの道具を使って穴を掘った事など、経験を重ねる度に、大人の私も「へぇ!そうなんだねぇ!」と聞き入ってしまうお話が沢山出てきます。

ある日、「お家作りのお願いごと」を書くという宿題があり、娘は紙に自分の想いを丁寧に書いていました。クラス皆の想いを箱に詰めて、大黒柱の隣の地面に埋めるのだとか。

箱を埋めた日も、「たっだいま~!!」と元気に帰宅し、この日は飛びついてきて、とても良い笑顔で話してくれました。「お願いごと、今日大黒柱の所に埋めてん!でもな、埋めた途端に、お願いごと何て書いたか……忘れちゃってん~!!」私と娘で大笑い。担任の先生にすぐに話したら、優しく笑って「11年生になったら、皆で一緒に掘って、思い出そうね」と言ってくれたそうです。

想い箱が掘り返されるその日まで、子ども達一人ひとりの願いが生き続けるお家。完成を楽しみにしています。

KY




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