京田辺シュタイナー学校では、1人1人の子どものお誕生日(またはそれに1番近い日)にお誕生日会を行います。そこでは、先生がお誕生日の子どもについてのエピソードを語ってくれます。エピソードのテーマは毎年変わり、保護者がテーマに沿った文章を準備し、それをもとに担任の先生が編集、再構成して子どもたちに語ってくれるのです。
例えば現在5年生の子どもが1年生の時のテーマは、「妊娠期、0歳、1歳~6歳の1年毎の短い思い出話」というものでした。5年生では、古代史や植物学、日本地理、様々な専科授業など新たな学びが始まり、子どもたちの世界がどんどん広がっていく年、ということで「その子が生まれ育った地域について~土地や自然の様子、人々の暮らし、その土地に関わったその子のエピソード~」というテーマでした。
1月生まれの子どものエピソードを書くために、住んでいる地域のことを調べようと図書館に行き、昔の様子が書かれた本を読んでみました。そして、久々に学生に戻った気分で、調べたことや子どもとの体験を、四苦八苦しながら文章にまとめました。調べ物をしたり、文章をまとめるのは大変でしたが、地域の歴史や昔の様子を知れたことで、自分が住んでいる場所により愛着を感じることができたなぁ、と思いました。また、子ども達が生まれた場所は様々なので、違う地域のお話やそこで過ごしたエピソードを聞けるのは、子ども達にとっても貴重な体験だな、と感じます。
お誕生日会のエピソードを書くのは毎年大変ではありますが、何気なく過ごしている子どもとの日々を、改めて振り返る機会になっているのはありがたいことだと思いました。
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