1月10日、午前11時。
久しぶりに12期卒業生とその保護者たちは京田辺シュタイナー学校の校庭に集いました。12期生全員が揃うことは叶いませんでしたが、2年前の卒業以来、久しぶりに学校での集合。我が家の娘もその1人でした。
女子たち10人は美しい振り袖姿。男子は凛々しい羽織袴姿が1人ときりっとスーツ姿が6人。
この日、彼らは母校で「新成人を祝う会」を開いていただいたのでした。
コロナ禍のもと、会は野外で行われることに。校庭に面した学校の廊下に先生方が卒業生たちのために距離をとって椅子を並べて下さいました。
そこは、彼らが1年生入学の時に担任のJ先生を囲んで並んだ場所でもありました。
先生方、保護者、そして他学年の保護者の方たちの前で、12期生たちは「二十歳になって思うこと・今どんなことをしているか」を聞かせてくれました。
大人になったなぁ、がんばってるんだなぁ、これから広い世界に出ていこうとしているんだなぁ、いつの間にか見上げるような背丈になり、大人の入り口に立った彼らの声を聞いて、さまざまな思いが湧きます。
さいごに1年から8年まで担任して下さったJ先生から12期生たちへのメッセージを頂きました。
「みんなに伝えたいことが3つあります。」と話して下さったこと。
ひとつめ。
思考し続けて下さい。自分は二十歳の頃、シュタイナーの本に出会って読んでも読んでも分からなかったけれど、ひとつ分かったことは「思考し続けることが大切」ということでした。考え続けていると、必ず答えはおりてきます。
ふたつめ。
自分から手を差し伸べて下さい。繋がりたいと思う人、この人!と思う人がいたら、自分から手を差し出してみて下さい。それが自分にとって良い出会いの時も、そうでない時もあったけれど、自分は常にそのことを心掛けてきました。
みっつめ。
クラスで歌った皆の歌声が大好きでした。今はそれぞれが居る場所で歌ってください。そしていつかまた、みんなの歌を聞かせて下さい。
さいごにおまけで。
皆の存在はいつも私を励ましてくれています。私も落ち込んだ時は、卒業の時に皆が贈ってくれた写真とメッセージを見て元気をもらっています。
成人おめでとう。ここから改めて「よーい、はじめ!」
「よーい、はじめ!」は12期生が卒業式の式典で歌った「正解」という歌の歌詞の最後でした。
娘たちがこのクラスで育ち、この学校から巣立てたことに改めて感謝しました。
J先生の言葉は、成人を迎えた子どもたちの心にしっかり伝わったことでしょう。わたしたち保護者の心にも沁みました。
子どもたちは、久しぶりに輪になってひとしきり相談し合ったあと、J先生の方を向いて「正解」をコーラスしました。
ぶっつけ本番のコーラスは決して上手ではなかったけれど、彼ららしい自然でまっすぐな歌声。その日の雲一つない青空と響き合っていました。
k/k